
私たちは「環境問題」とどのように向き合えばよいのでしょうか。科学技術の進歩による解決に期待し、あるいは政府や企業の政策や取り組みに対応を委ねることもできるでしょう。でも、それだけで十分でしょうか。遠大であるとともに身近でもあるエコロジーの問題は、突き詰めると、私たちの人生観・自然観・世界観と密接につながっているのではないでしょうか。そこまでさかのぼらないと、本当の解決にはつながらないのではないでしょうか。神道、仏教、キリスト教からの問いかけに耳を傾けて、「エコ」な態度や行動の可能性を根源から考えてみたいと思います。
発題①「共に生きる〜絆と縁、愛と慈悲」
講師:梶田真章(法然院 貫主)
発題②「環境問題の視点から聖書を読む」ワークショップ
講師:大宮有博
(関西学院大学法学部教授・宗教主事)
発題③「神道、教派神道から見る神道とエコロジー」
講師:乾 光孝
(⼤本本部⻲岡宣教センター総務課広報渉外・宗教協⼒担当、摂津国鎮座蒲⽥神社権禰宜)
---------------------------------------
■今回講師のお一人鎌田東二先生は、5月30日、ご病気により逝去されました。
ご闘病の中、当プログラムに賛同し、ご準備をくださっていたことへの感謝とともに、謹んでお悔やみを申し上げます。
後任には、乾 光孝先生をお迎えすることになりました。
乾先生には、2日めにご発題をお願いすることになりました。それに伴い、スケジュールの一部変更しています。
変更後のスケジュールを掲載しています。
--------------------------------------
6月28日(土)13:00
現地集合場所ご案内⇐クリックで案内が開きます。
法然院 庫裏〈くり〉南入口
【スケジュール変更しました】
1956年京都生まれ。大阪外国語大学ドイツ語科卒業。1984年、法然院第31代貫主に就任、現在に至る。アーティストの発表の場やシンポジウムの会場として寺を開放し、法話を数多く行うなど、現代における寺の可能性を追求しつつ、環境問題に強い関心を持ち、1985年、境内の環境を生かして「法然院森の教室」を始める。 1993年、境内に「共生き堂(ともいきどう)〔法然院森のセンター〕」を新築、この建物を拠点に自然環境と親しむ活動を行う市民グループ「フィールドソサイエティー」の顧問に就任。 現在、NPO法人和の学校理事。きょうとNPOセンター顧問。 著書に『京都法然院歳時記』京都書院(共著)、『法然院』淡交社(共著)、『ありのまま―ていねいに暮らす、楽に生きる。』(村松美賀子=構成・文 リトルモア=刊)など。
大宮 有博 おおみや ともひろ
1970年大阪生まれ。関西学院大学大学院神学研究科博士前期 修了。Graduate Theological Union(MA取得)London Bible College(現London School of Theology)(Ph.D.取得)。1999〜2003年までAsbury Theological Seminaryにて博士研究員。名古屋学院大学教員等を経て、現在、関西学院大学法学部教授、法学部宗教主事。著書に『アメリカ・キリスト教入門』キリスト新聞社(2022)、『エコロジカル聖書解釈の手引き』(共著)キリスト新聞社(2024)、訳書にノルベルト・ローフィンク著『反貧困の神』キリスト新聞社(2010)など。
乾 光孝 いぬい みつたか
15歳には神職への決意し神道系高校の伊勢市の皇學館高校へ進学。その後、名古屋の熱田神宮学院で神職課程を履修。大学は、立命館大学文学部で政治と神道の関わりについて専攻し、その後東京の國學院大學神道學専攻科で高等神職資格である「明階」を取得。 平成10年より賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ・通称上賀茂神社)に奉職、現在は、令和5年11月より教派神道の一派である大本本部総務課広報渉外・宗教協力担当として勤務。
これまでの間、平成15年1月から平成18年2月まで、ニューヨーク国連NGO神道国際学会NYセンター主任として出向勤務すると共に、NY州NPOのNY宗際センターの日本部担当として、様々な活動を行う。例えばNYで神道祭典やスタテンアイランド・ヤンキースの日本の日と銘打った試合の前、松井秀喜選手が始球式を始める前にマウンドに祭壇を設置しお祓いを行うことや、NJ州FBI捜査官への神道、茶道講座。またコロンビア大学での神道寄託講座講師なども務めた。現在も日英両言語での広報活動や講義も行っている。