いのち
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修学院フォーラム「いのちを考える」
第2回 71年間ハンセン病療養所に生きて
これまでの生命倫理・医療倫理の枠を越えて、「いのち」をどのように考えるのか、その根本のところを様々な方のお話を伺いながら考えて行きたいと思います。
講師:上野 正子 
(国立療養所星塚敬愛園入所者)
13歳のとき、父に連れられて沖縄より、鹿児島の敬愛園に診察を受けに来て以来、今日まで71年間療養所で生きてきました。子どもが大好きなわたしは、結婚して子どもを産み育てることが夢でした。けれども、それは無残にも砕かれました。1998年7月、夫と共に「ハンセン病国家賠償訴訟」の第一次原告13名の1人として立ちましたが、意外にも、多くの非難を園内の人たちから受けました。運命の2001年5月11日、勝訴した日は、人間回復のわたしの誕生日だと思っています。その日から親のつけてくれた「正子」という名に戻りました。小さい頃の私の夢は、学校の先生になることでした。84歳になった今、大学や高校だけでなく、小学校からも招かれてお話することがあります。そういう時は、本当に幸せを感じています。少しでも多くの方たちに、これまで生き抜いたわたしの人生を語っていきたいと思っています。
(上野正子)
2011年7月 9日 (土) 13:30~17:30
場 所:関西セミナーハウス
参加費:2,000 円、学生 500 円 
締切日:2011年7月 6日
<講師プロフィール>
上野 正子(UENO Masako ) 氏
国立療養所星塚敬愛園入所者
1927年4月、沖縄県八重山群島生まれ。1940年、沖縄県立第二高等女学校入学。同年12月18日、鹿児島県鹿屋市国立ハンセン病療養所「星塚敬愛園」入所。1946年、上野清氏と園内結婚。1996年4月、「らい予防法」廃止。1998年7月、ハンセン病国家賠償訴訟の第一次原告となる。2001年5月11日、勝訴。2007年8月10日、夫・清氏逝去。現在、ハンセン病の語り部として学校などで講演を行っている。恵生教会会員  著書「人間回復の瞬間(とき)」南方新社 (2009年)
  
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