いのち
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2018年度修学院フォーラム「いのち」
第2回 ゲノム編集とデザイナー・ベビー
   〜ヒトの遺伝子操作が現実に〜


   

講師:中山 潤一 
(基礎生物学研究所 クロマチン制御研究部門教授)
  私たちは生まれてくる子供に何を望むでしょう? 優れた容姿、高い知性や身体能力でしょうか? あるいは家族に遺伝性の疾患があることが分かった場合、将来の家族のためにそれを改善したいと思うかもしれません。デザイナー・ベビーとは、遺伝子操作技術によって親の意向を反映してつくられる赤ちゃんのことです。これまで技術的な問題によって、デザイナー・ベビーをつくり出すことは不可能だと思われてきました。しかし、ゲノム編集という技術の発明によってその状況は変わりつつあります。ゲノム編集は画期的な技術であり、広い分野での応用が期待されています。一方、この技術をヒトの遺伝子操作に使うにはまだまだ解決すべき技術的、倫理的な問題があります。最近注目されるゲノム編集という技術について紹介し、それをヒトの遺伝子操作に応用することがなぜ危険なのか一緒に考えてみたいと思います。   


◎予定スケジュール

          13301500     発題講演                  

                15001530     コーヒーブレーク 

            15:30~1730   質疑とはなしあい

             
2018年9月 8日 (土) 13:30~17:30
場 所:関西セミナーハウス
(京都市左京区一乗寺竹ノ内町23)
参加費:2,300 円、学生 1,000 円(コーヒー付)
締切日:9月5日
<講師プロフィール>
中山 潤一(なかやま じゅんいち) 氏
基礎生物学研究所 クロマチン制御研究部門教授
1971年東京都に生まれる。東京工業大学大学院生命理工学研究科卒、博士(理学)、米国コールドスプリングハーバー研究所博士研究員、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター・チームリーダー、名古屋市立大学大学院システム自然科学研究科教授などを経て、2016年から基礎生物学研究所クロマチン制御研究部門教授。研究テーマは、クロマチンの動的構造変換による遺伝子発現制御機構など。平成22年度文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞。最近の訳書として、『エピジェネティクス革命—世代を超える遺伝子の記憶』(ネッサ・キャリー著、2015年丸善出版)、『ジャンクDNA—ヒトゲノムの98%はガラクタなのか?』(ネッサ・キャリー著、2016年丸善出版)、『デザイナー・ベビー—ゲノム編集によって迫られる選択』(ポール・ノフラー著、2017年丸善出版)がある。
  
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